第4章

リリー視点

 ヴィンセントの顔が、一気に陰った。

「リリー、自分が何を言ってるか分かってるのか?」

「分かってる」

 私は首元のネックレスを外した。彼から貰ったティファニーのハート。

 それを、彼の足元へ叩きつける。

 硬い音が二度、床に跳ねた。

 その瞬間、周囲のざわめきがすっと消える。

「終わり」

 クロエがすぐにヴィンセントへ縋りつく。

「ヴィンセント、怒らないで。リリーはちょっと感情的になっただけ——」

「感情的?」

 私は鼻で笑う。

「こんなに冷静なの、初めて」

 ヴィンセントは私を睨み、歯を食いしばった。

「俺を失って、お前が聖ジュディアでやっていけ...

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