第7章

リリー視点

 脚に力が入らない。一歩踏み出すたび、綿の上を歩いているみたいに頼りなくて、意識がじわじわ薄れていく。耳に残るのは、自分の心臓の音だけ。

 階段が見えた、その瞬間――ぐにゃり。

 膝が抜け、体が前へ倒れた。

 腕が、私を受け止める。

「リリー!」

 カーターだ。

「……下剤じゃない……薬……」私は彼の襟を掴み、必死に目を開ける。「マディソン……部屋に……203……」

 カーターの顔色が変わった。次の瞬間、彼は私を抱き上げると、躊躇なく大股で階段を下りた。

 次に意識が戻ったとき、車は猛スピードで走っていた。

「耐えろ、リリー」カーターの声は張り詰めている。「病...

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