第8章

リリー視点

 マディソンは退学になった。

 スキャンダルが校内に広がる速度は、ウイルス並みだ。病院で心が壊れた、親が金で揉み消してヨーロッパの私立へ飛ばした、リハビリ施設に入れられた――噂はいくらでも増殖する。

 私が知っているのはひとつだけ。

 自業自得。

 けれどクロエは、そんなふうに思わない。

 パーティーから三日目。私のインスタグラムには、通知が八百件も届いていた。アプリを開けば、クロエの投稿が連投されている。――二股のくせに清純ぶる、無実の同級生を陥れてお咎めなし、奨学金で教育は買えても品性は買えない。悪意だけを濃縮した言葉の洪水が、そこにあった。

 コメント欄は爆発...

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