第147章 家を見る

それでも彼は、この若い二人なら、今にも崩れ落ちそうな結婚生活をもう一度まともな形に戻してくれるかもしれないと、まだ期待していた。

雪乃はしばらく伏し目がちになっていたが、やがて顔を上げた。

「おじいちゃん、昨日は彼を迎えに行ったの」

今野爺さんの顔が、ぱっと明るくなる。

「それで? 連れて帰ってきたのかい?」

雪乃は一瞬ためらい、それから静かに首を横に振った。

「ううん。あまりにも酔いがひどかったから、アシスタントに近くで部屋を取ってもらって、そこで一晩休ませたの。たぶん、もう少ししたら帰ってくると思う」

そう言ってバッグを手に取る。口元には形だけの笑み。そこに温度は、ひとかけ...

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