第27章 あなたたちは夫婦なのか?

「びっくりした……」シートベルトを締めながら、彼女はルームミラー越しに、まだその場に立ち尽くしている今野優空を見た。「今野社長、なんであそこに……しかも、あなたの手、掴んでたよね。どういうこと?」

雪乃はシートに背中を預け、鈴木が事情を知らないことを思い出す。

「説明すると長い。とりあえず出して」

鈴木がエンジンをかけ、車は今野優空の横をすり抜けた。

ミラーの中で、あの男はまだ動かない。顔色はひどく険しく、視線だけがこちらを刺してくる。鈴木は思わず肩をすくめた。

「……喧嘩したの?」鈴木が、懲りずにもう一度聞く。

雪乃はため息を飲み込んで、ゆっくり言った。

「もうすぐ離婚」

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