第41章 月とすっぽん

その言葉で、雪乃の怒りはさらに燃え上がった。

「そうよ。私、病気なの。頭がおかしいから、あなたなんかを愛した。頭がおかしいから、あなたと結婚までしたのよ」

命がけで娘を産み落とし、必死に育ててきた。それなのに――娘は恩知らずになった。

もう今野優空と無駄口を叩く必要なんてない。雪乃は腹を括って言い切る。

「おじいちゃんのことは、あなたの身内でしょ。あなたが大事にしないなら、私は別にどうでもいい。離婚しないっていうなら、それで結構。弁護士を立てるから、向こうと話して」

本当なら二人の間で片を付けられる。けれど今野優空が話し合いを拒み、わざわざ表沙汰にするというなら――構わない。恥をか...

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