第66章 信じる

萌花がぴょんぴょんと元気に動き回っているのを見て、今野爺さんは胸の奥の力をふっと抜いた。甘やかすようにその頭をぽん、と撫でる。

「萌花、今日は少し良くなったか。お腹、まだ気持ち悪いか?」

萌花はその手を避けもしないで、白い頬を持ち上げた。

「もう平気! ぜんぜん痛くないもん!」

雪乃と瓜二つの、まん丸な瞳。そこを見つめる今野爺さんの眼差しが、さらにやわらかくなる。口元もつい、ゆるんだ。

「そうかそうか。苦しくないなら、それでいい」

昨夜、二階にいても一階の騒ぎは手に取るように聞こえた。医者までわざわざ来て、状況を説明していったくらいだ。

そのときの医者は、いかにも困った顔で言っ...

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