第69章 プロジェクトを奪った

雪乃は女の後ろについて会議室まで来ると、扉を押し開けた。中にはすでに何人も座っている。

その中でひときわ目を引いたのは、今野浅子だった。

浅子は雪乃を射殺すように睨みつけ、顔色は蒼白というより青黒い。瞳の奥で渦巻く怒りのままに吐き出す言葉は、氷を砕いて作ったみたいな皮肉ばかりで、ひとつひとつが刺さる。

「雪乃さん、やるわね。来てまだ何日も経ってないのに、私が握ってた案件を持っていくなんて」

「この案件のために、うちのチームがどれだけ残業して、どれだけ苦労してきたと思ってるの? 江川さんにとっては指先ひとつで済むことなんでしょうけど」

雪乃は表情を崩さないまま、黙って椅子に腰を下ろし...

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