第83章 対応

雪乃は、自分で口にした言葉に今野浅子を完全に封じ込めたと見るや、もう芝居を続ける気はなかった。遠慮なく、退出を促す。

今野浅子は唇を噛んだまま黙り込み、拳をきつく握りしめた。指先が白くなるほど力が入り、目の奥には今にも荒れ狂いそうな感情が渦巻いている。

どれほど時間がたったのか。ようやく彼女は動き、自分の荷物をひったくるように持つと、怒りを隠そうともせず会議室を出ていった。去り際、扉を乱暴に叩きつける。その音に、不満も苛立ちもすべて乗せるように。

人がいなくなると、雪乃の顔には申し訳なさそうな笑みが少し浮かんだ。周囲を見渡し、声の調子にもわずかに詫びの色をにじませる。

「お時間を取ら...

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