第10章豪華ランチ

ベッドに置かれたiPhoneの洗練された箱を、マックスはまるで爆発でもするかのように見つめていた。その真新しいパッケージの上に指をさまよわせ、触れるのをためらっているようだった。

「これって……」彼はゴクリと唾を飲み込み、震える手で眼鏡の位置を直した。「これ、本当に最新モデル? 本物?」

ドアの枠に寄りかかり、腕を組んだまま私は言った。「ううん、路地裏の怪しい男から偽物買ってきたの。――当たり前でしょ、本物に決まってる」

彼は爆弾処理班のように箱を慎重に手に取り、あらゆる角度から検分している。「でも、どこでこれを? こんなの……千ドルくらいするだろ」

「買ったのよ」私は肩をすくめ、リュックから同じ箱を取り出した。「自分用にもね」

マックスはあんぐりと口を開けた。彼の視線が二つの箱と私の顔とを行き来する。彼の世界――姉は朝食もままならない金欠の高校生だという世界――で筋の通る説明を探しているようだった。

「でも……どうやって?」彼は言葉を詰まらせた。「仕事もしてないし、お金もないだろ。こんなの……」彼はどうしようもなさそうに携帯を指差した。「ありえない」

「盗んだものじゃないから、心配ならね」私は彼のベッドの端に腰掛けた。「銀行強盗もドラッグの売買もしてない。正当に買った私のもの。そして今は、あなたのものよ」

彼は箱をさらに強く握りしめた。「ジェイド、何か厄介事に巻き込まれてるんじゃないだろうな?」

彼の心配そうな様子に、私は微笑んだ。「厄介事なんてない。もしこれが壊れたら、また新しいのを買ってあげる。何も聞かずにね」

マックスは長い間私を見つめていた。その表情には疑念と誘惑が入り混じっている。最終的に、テクノロジーへの渇望が彼の懸念に打ち勝った。彼はゆっくりと箱を開け、わずかに震える指で、光り輝くデバイスを持ち上げた。

* * *

翌朝、夜明けのランニングから戻ると、マックスはすでに服を着て廊下で待っていた。目の周りには濃い隈ができていて、真新しい携帯を夢中でいじっている。

「ひどい顔」私は額の汗を拭った。ランニングウェアが汗でじっとりと肌に張り付く。「もしかして徹夜した?」

彼ははにかんだ。「まあね。だって……すごいんだよ、ジェイド。処理速度も、カメラの画質も――もう物理シミュレーションのプログラムをいくつかダウンロードしたんだ」

「15分でシャワー浴びるから。そしたら出かけるよ」

「出かける? どこへ?」

「買い物」と私は言い返した。

階段を降りていくと、エミリーが部屋から出てきて、疑わしげな目で私たちを見た。「二人でどこ行くの?」好奇心に満ちた鋭い声で彼女は問い詰めた。

私は彼女の存在を無視して通り過ぎる。マックスは一瞬ためらったが、真新しいiPhoneをポケットにしっかりしまい込み、私の後についてきた。

* * *

クラウドシティ・モールはこの地域で一番大きなショッピングセンターだ。きらびやかな入口をくぐると、マックスは明らかに居心地が悪そうにしていた。週末の買い物客――明らかに私たち家族より金持ちそうな人々――の中で、少しでも場所を取らないようにと肩をすくめている。

「ここで何するんだ?」彼は高級店を不安げに見ながら、ささやいた。

「あなたにまともな服を買ってあげるの」私はそう答え、彼を紳士服売り場へと向かわせた。店員に頷くと、彼はすぐに近づいてきた。歩合給を嗅ぎつけたのか、プロの笑みを深めている。

「弟の服を一式新しくしたいんです」と私は言った。「カジュアルだけど、質の良いものを」

店員の視線が、マックスの着古したジーンズと色褪せたTシャツをさっと見やる。「かしこまりました。こちらへどうぞ」

三着ほど試着した後、マックスは鏡の前にぎこちなく立っていた。デザイナーズブランドの服に身を包んだ彼は、注目されることに明らかに戸惑っているにもかかわらず、いつもより年上に見え、自信ありげだった。

「これ、俺らしくないな」彼が仕立ての良いジャケットの袖を引っ張りながら呟いた。

「それが狙いよ」と私は答えた。「これと、他の二着もいただくわ」私は店員にそう告げた。

合計金額は二千四百ドルになった。私がためらいもなくクレジットカードを渡すと、マックスは目を丸くした。

「ジェイド」ショッピングバッグを手に店を出ながら、彼は声を潜めて言った。「母さんの二週間分の給料より多いじゃないか!」

「じゃあ、母さんが払うんじゃなくて良かったじゃない」私は彼を高級靴店の方へ導いた。「ほら、行くわよ。あなたの履いてるスニーカー、もうすぐ壊れそうに見えるもの」

腰を下ろしたマックスは、店員の視界から逸らすように左足を隠そうとした。そのさりげない動き、障害を隠すという染みついた癖に、私は気づいていた。

二時間と二千八百ドルを費やした後、マックスはデザイナーズブランドの運動靴二足とカジュアルブーツを一足手に入れていた。私も、体重が落ちて筋肉がついていく今の体型に合うような、シンプルな服をいくつか選んだ。

モールを出る頃には、一万二千ドル近くを使っていた。マックスは呆然としながら私の隣を歩き、以前は広告でしか見たことのなかった高級ブランドのロゴが入ったショッピングバッグを大事そうに抱えていた。

「もう終わり?」出口に近づいたところで、彼がようやく口を開いた。

「もうすぐね。先にランチよ」

私は彼をグランドプラザホテルへと案内した。大理石のロビーに足を踏み入れたマックスは、クリスタルのシャンデリアと制服姿のスタッフたちに目を奪われ、わずかによろめいた。

「ジェイド、こんなところで食事なんて無理だよ」彼は必死に囁いた。「ここ、クラウドシティで一番高いレストランだぞ!」

「だからここで食べるのよ」私はそう答え、支配人に歩み寄った。「二人です。個室をお願いします」

私たちは最上階にある、街を一望できるプライベートダイニングルームに通された。マックスは柔らかな革張りの椅子に沈み込み、新しい服を着ているにもかかわらず、ひどく場違いに見えた。フランス語のメニューを渡されると、彼の顔は青ざめた。

「無理だ……これ、何て書いてあるのか全然わからない」彼は囁いた。「それに、値段も書いてないじゃないか!」

「値段を訊く必要があるなら、払えないってことよ」私は小さく微笑んで言った。「心配しないで」

ウェイターが戻ってくると、マックスはほとんどメニューを彼に押し返すようにした。「あまりお腹、空いてないんで」彼の腹がはっきりと音を立てて鳴ったにもかかわらず、彼はそう呟いた。

私は呆れて目を眇めた。「私と同じものを彼にも」ウェイターにそう告げると、流暢なフランス語で続けた。「『前菜にフォアグラ、それから黒トリュフを添えた牛フィレとチュルボをお願いします。それと、炭酸水を一本』」

ウェイターは感心したように頷き、下がっていった。マックスは信じられないといった様子で私を見つめていた。

「いつからフランス語が話せるようになったんだ?」

私は新しいノートパソコンを取り出し、大理石のテーブルの上に置いた。「独学よ。暇つぶしにね」

「フォアグラとかトリュフが何か知ってるのか? 前にもこういう場所に来たことがあるのか?」

「まあ、そんなところ」私は答え、指はすでにキーボードの上を飛ぶように動いていた。

マックスは椅子に背を預け、豪華な周囲を見渡した――クリスタルのシャンデリア、パノラマビューの窓、足元の分厚い絨毯。「信じられないな」と彼は呟いた。「先週は最後のクッキーをどっちが食べるかで喧嘩してたのに」

私は答えず、スクリーンに集中した。視界の隅で、マックスが私を観察しているのがわかった――私の外見だけでなく、その立ち居振る舞い、自信に満ちた指がキーボードを操る様子を。

やがて、好奇心が彼の自制心に打ち勝った。彼は椅子をずらし、私のスクリーンを覗き込んだ。そして、目を見開いた。

「それ、何だ?」

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