第85話キューピッドプレイ

エドワーズが承諾した後も、部屋の緊張感は消えなかった。私は脚を組み、座り心地の悪い金属製の椅子に深く腰掛け直す。一方、イーサンは立ったままだ。仕立ての良いスーツ姿の彼は、この殺風景な軍のオフィスでは場違いに見えた。

「ベネズエラの件だが」と、イーサンが沈黙を破った。「今年の感謝祭休暇あたりはどうだろう。あるいは、君の都合がよければクリスマス休暇まで待ってもいい」

私は眉をひそめた。「ハクストンさんのその口ぶりだと、私も一緒に来いってことですか?」

イーサンの口の端が、わずかに吊り上がる。「連れがいた方が面白いだろう」

「私が問題を起こすのを見るのが面白い、って意味でしょ」と、私は素っ気...

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