第26章 脚本

晩餐会。

芹沢家の面々が揃って、長いテーブルを囲んでいた。

宇佐美樹奈は芹沢家の父の書斎から出てきたばかりらしく、視線を伏せたまま唇をきゅっと結ぶ。まるでこの世の終わりみたいな委屈を抱えた顔で、怯えるように尋ねた。

「……座っても、いいですか」

芹沢家の母がちらりと周囲へ目を配る。誰もが「何やってるんだ?」と言いたげに首を傾げた。

せっかくの気分を壊されたくないのだろう、母は適当に席を指した。

「座れば」

宇佐美樹奈は、端の隅っこに腰を下ろした。

食卓はすぐに賑やかさを取り戻す。

兄が笑いながら言う。

「伊鶴、少ししたら別荘の改装に入れるだろ。スマート家具は全部こっちで揃...

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