第37章 とても心配です

西川和也は、自分の耳を疑った。

彼は老医師の肩をがっしりと掴む。

「違う! そんなはずない! あの薬は、俺が出資した研究所が開発したものだ!」

目は血走り、次の瞬間、水上伊鶴へと振り向いた。その視線は、今にも食らいつきそうなほど獰猛だった。

「わかったぞ……芹沢家の仕業だな! お前らが俺の薬を盗んだんだ! うちの研究所の成果を、水上伊鶴の名義にすり替えやがったんだろ!」

その場が、ぞっとするような沈黙に包まれる。

誰もが西川和也を、気でも触れた人間でも見るような目で見ていた。

芹沢逸樹が一歩前に出て、鼻で笑う。

「伊鶴が、お前のもんなんか盗む必要あるかよ。だいたい、お前の薬な...

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