第64章 即時執行

エリックは手のひらで爆弾を弄びながら言った。

「これ、ジェシーからようやく手に入れたんだ。先輩、もう俺は逃げられない。だったら……一緒に死のう」

水上伊鶴は一歩、後ずさる。エリックは狂人だ。手に入らないなら、壊してしまえばいい――そういう男。

「爆弾を置きなさい」

伊鶴はスマホの側面ボタンを押し、救援要請を送信した。

次の瞬間、手首に鋭い痛みが走る。

スマホが床に叩きつけられ、粉々になった。

エリックが靴底で踏みつける。

「先輩、今の誰に送った? 結城明臣か? あいつ、確かに厄介だった。もう少しで俺に辿り着くところだったしな」

「……狂ってる」

伊鶴の目が鋭く細まる。さら...

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