第6章
陽の光が床から天井まである大きな窓から部屋へと流れ込んでいたが、私の心は闇に閉ざされたままだった。昨夜の真実は、大地と私を隔てる一本の川のようだった。もう二度と元には戻れない――そのことだけが、はっきりと分かっていた。
私はためらうことなくスマートフォンを手に取り、大輔にメッセージを送った。「一緒に買い物に行かない?」
返信はほとんど即座に届いた。「もちろん。場所を教えて。すぐに迎えに行くよ」
一時間後、私は大輔の車に乗り、窓の外に流れる見慣れた街並みを眺めていた。陽の光を浴びた彼の横顔はひときわ印象的で、眉の上にあるあの傷跡は、初めて彼に会った時の胸の高鳴りを思い出させた。た...
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