第7章
三日後、街は熱病に侵されたような狂騒に包まれていた。
私は下町の外れにある隠れ家に身を潜めていた。中村先生が用意してくれた仮の住処だ。分厚い黒のテープで目張りされたカーテンが外界を遮断し、唯一の光源は、私の目の前で低い唸りを上げる三台のノートパソコンだけだった。
画面から放たれる幽霊のように青白い光が私の顔を照らし出すが、部屋に充満するカビ臭さを払拭する役には立たない。むしろ、その冷たい光は空気を余計に息苦しく感じさせるようだった。
左側の画面では、真也がゴールデンタイムのインタビュー番組に出演している。
「あの瞬間、適正な手続きのことなど頭にありませんでした」
カメラに...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
9. 第9章
縮小
拡大
