第57章

しばらくして、弓場風太郎たち三人は学校の門に着いた。

「江宮源人、こっちよ!」

その時、白いTシャツにデニムのショートパンツを身につけた女子が江宮源人に向かって手を振り、笑顔で声をかけた。

弓場風太郎は顔を上げてその女子のいる方向を見た。彼女が江宮源人がずっと追いかけている鈴木明美だということは知っていた。二人が付き合っているのかどうかは、弓場風太郎もよくわからなかった。

鈴木明美は特別美人というわけではなく、どちらかというと見慣れると魅力が出てくるタイプの女子だった。

しかし鈴木明美は自分を着飾るのが上手で、身につけている服やアクセサリーはすべてブランド物だったため、全体的には青...

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