第7章
一週間後、私は病院の病室で目を覚ました。
全身を包帯に巻かれ、息をするたびに胸郭に痛みが走り、まるで無数の針が同時に神経を突き刺すかのようだった。
ぼやけた視界の中、祖母がベッドの脇に座っているのが見えた。その手は私の手を固く握り、目には涙をいっぱい溜めている。
父は窓際に立ち、私に背を向けていた。その肩が微かに震えている。
「秋子、やっと目が覚めたんだね」
祖母の声は震えていた。
「目が覚めてよかった、本当によかったよ」
口を開けて何か言おうとしたが、喉は紙やすりで擦られたかのように乾ききっていた。
物音に気づいた父が振り返り、足早にベッドのそばへやって来た。...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
縮小
拡大
