第13章 彼女に策を授ける

沢渡令子の顔から、笑みがすっと消えた。途端に表情が硬くなる。

「万理華……どうしてそんなこと言うの?」

「だって、怖いんだもん……」

桐生万理華は俯き、いかにも傷ついたみたいな顔を作った。

「私は瞳に会った瞬間、確信したの。あの子は、私の娘よ」

沢渡令子の声には迷いがない。

桐生明人も頷き、万理華へ視線を向けると、少しだけ厳しい口調で言った。

「瞳はいい子だ。優しくて、気が利く。ただ帰ってきたばかりで、まだ俺たちに慣れてないだけだ。今は距離があるように見えても、きっと心の中では俺たちのことが好きなんだ」

「万理華、二度とそんなことを言うな」

それでも万理華は引き下がらず、唇...

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