第20章 彼女の名を騙って詐欺まがいの真似は許さない

御堂瞬ははっと目を上げ、鋭い視線を衝立の向こうへ突き刺した。驚きが顔に浮かぶ。

――まさか、この店にまだ他の客がいたとは。

店主も、もはや隠し通せないと悟ったのだろう。気まずそうに愛想笑いを貼りつける。

「旦那様、申し訳ございません……こちらが凝魂髄をご予約されていたお客様でして。決して、だますつもりは……」

御堂瞬はそれを聞いて、薄い唇をきゅっと結んだ。

衝立の奥にある、細い影から目を離さない。

なぜだか――頭の奥に、勝手に映像が差し込んでくる。

あの日、病院の第一手術室の前で見かけた、手術を終えたばかりの、あの冷ややかな女。

落ち着き払った空気。声音の質まで、どこか似てい...

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