第21章 おばあちゃんの心配

病室の中には笑い声が途切れず、どこにも危篤の気配などなかった。

御堂百合子はすでに術後の眠りから覚め、ベッドの上で枕に背を預け、薄いブランケットを掛けている。顔色は青白いものの、目の力はしっかりしていた。

傍らのモニターに映る数値も安定している。命の危険を思わせるものは、どこにもない。

御堂瞬は眉間に深い皺を刻み、脇に立って頭を垂れている専属秘書へと視線を向けた。罪悪感が顔に張り付いたような男だ。

見られるだけで頭皮がじりじりするのだろう、秘書は今にも床に穴を掘って潜り込みそうな勢いで、かすれ声の弁明を絞り出した。

「御堂代表……俺のせいじゃありません。奥様に言われたんです。そう言...

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