第28章 彼女のことが好きになったの?

老婦人は小さくため息をついた。胸がわずかに上下し、その声には力がない。

「どうしたの。今じゃ、おばあちゃんの言うことすら聞きたくないっていうの?」

「桐生家には行くなって言ったのに、あんたはどうしても行くって聞かない! そんなことなら、こんな老いぼれが生きてたって何の意味があるのさ。いっそ死んだほうがましだよ!」

「おばあちゃん!」

御堂瞬の喉が詰まる。

老婦人の態度が頑ななのを見て、彼はどうにもできず、病床の傍に座り直した。胸の奥で渦巻く怒りを、無理やり押し込める。

「……言うことを聞かないつもりじゃない」

「桐生家に行くなって言うなら、それでもいい。だけど、理由くらいは教え...

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