第38章 徹底的に教訓を与える不届き者たち

桐生瞳は目の前の二人を一瞥しただけで、表情を作る気すら起きなかった。そのまま踵を返し、歩き出す。

だが浅野佳音が三歩を二歩で詰め、行く手を塞いだ。哀れむような顔でこちらを見上げてくる。

「お姉様、本当に何か困ってるんですか? 言ってくれたらいいのに。私と司さんだって、助けられないわけじゃありません。どうして一人で必死に抱え込むんですか?」

「たしかに今は浅野家の人じゃないけど、でも……」

わざと語尾を引き延ばし、瞳の奥には得意げな光が宿る。

「だって、うちに長いこと住んでたんですもの。見殺しになんてできませんよ」

そう言って、佳音は振り返り、藤代司に甘えるように囁いた。

「司さ...

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