第6章 物は類をもって集まる

桐生瞳がマスクを外した瞬間、周防芳江がいきなり襟元を掴み、喉が裂けんばかりに怒鳴り散らした。

「うちの母さんを返せ! この恩知らず! 食わせて飲ませてやったのに、仇で返すとか人間か!」

桐生瞳は容赦なくその手を振り払う。

「もう縁は切れてる。ベタベタ触らないで」

周防芳江に好意なんて欠片もない。遠慮する理由もなかった。

浅野佳音もしゃくり上げながら泣きつく。

「お姉様……気持ちが収まらないのはわかるけど、でも……おばあさまに手を上げるなんて……不満があるなら、私にぶつけてよ……!」

周防芳江はすぐさま佳音を背に庇う。

「大丈夫、佳音。あたしがいる限り、誰にも指一本触れさせない...

ログインして続きを読む