第137章 重要人物は誰か

「いい加減にしろ」山本宏樹がついに口を開き、松田未菜の方を振り向いて言った。「お前は先に出ていろ。こいつと二人きりで話がある」

 松田未菜は不満そうだったが、拒否はせずにそのまま出て行った。去り際に、私をきつく睨みつけることを忘れずに。

 山本宏樹は私を見据えた。

「ふざけるのはやめろ。今後、離婚なんて口にするな。月々の生活費は上乗せしてやるから、お前は大人しく『山本家の妻』をやっていればいいんだ」

 私がずっと望んできた離婚は、山本宏樹の前ではただの冗談や遊びに過ぎなかったということか。

 まさか彼は、私が生活費の不満で離婚したいのだと、今でも本気で思っているのだろうか。

「山...

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