第192章 また松田未菜が作った

石川萌香には敵わない。私は結局頷いてしまい、食事を済ませて彼女を病院へ送り届けてから、会社へ向かった。

 午前中は珍しく松田未菜からの嫌がらせもなく、私は平穏な時間を過ごせた。

 途中、給湯室へお茶を入れに行った際、松田未菜がこそこそと非常階段の方へ向かう姿を目撃した。

 不審に思い、私は急いで後を追う。

 松田未菜は私に気づいていない。誰かと電話をしているようだ。

「例の件、どうなったの?」

 相手の声は聞こえない。だが、彼女の口ぶりから何をしているのか察しがついた。

「よくやったわ。石川萌香からは何も指示されてないって、絶対にシラを切り通すのよ」

 受話器越しの松田未菜の...

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