第194章 道異なれば相謀らず

「お腹の子供に感謝するのね。それがなかったら、こんなものじゃ済まなかったわよ」

「松田未菜、自分が妊婦だという自覚はあるの? そんな悪辣な真似をして、子供に報いがあるとは思わなかったわけ?」

 松田未菜はぐうの音も出ないらしく、ただ憎々しげに私を睨みつけることしかできなかった。

 その時、廊下から慌ただしい足音が響いてきた。山本宏樹だ。

 集まっていた野次馬たちが、さっと左右に分かれて道を開ける。

 部屋に飛び込んできた彼は、瞬時に表情を曇らせた。「木村美玲、未菜に何をしたんだ!」

「こいつは俺の子を妊娠してるんだぞ。いくら恨みがあるからって、こんな酷いことするなんて……万が一、...

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