第216章 彼は畜生だ

本来、まだ少し眠気が残っていたけれど、山本宏樹のその言葉で、睡魔は完全に吹き飛んだ。

私はふらりと上体を起こしたが、ただただ彼が狂っているとしか思えなかった。

「山本宏樹、あなた頭おかしいんじゃないの?」

怒りを抑えきれず、私は思わず彼を罵倒していた。

「木村美玲、お前みたいに性根の腐った女が、よくものうのうと寝ていられるな」

私の声に眠気が混じっているのを察したのか、彼の口調はさらに怒りと不満を帯びる。

私はこめかみを揉んだ。せっかく気持ちよく眠っていたのに、山本宏樹に邪魔をされたせいで頭が痛くてたまらない。

「山本宏樹、はっきり言ってもらえる? 私がいつ松田未菜に手を出した...

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