第281章 逆転思考

萩田牧子が鞄から書類の束を取り出した。

「これ、さっき整理し終えた物証資料よ。当時の契約書にいくつかの抜け穴を見つけたの。それに、私たちに有利に働きそうな手がかりもね。萌香の無実を直接証明するにはまだ弱いけれど、これを使って公判を延期させることはできるわ」

「よかった……!」

石川萌香は弾かれたように立ち上がり、声を弾ませた。

「私たち、まだチャンスがあるんですね。諦めさえしなければ、絶対に真実を見つけ出せる」

「今の私たちにとって、一番重要なのは時間よ」

公判を延期できれば、証拠を探すための、そして小椋京香が目を覚ますのを待つための十分な猶予が生まれる。

「それともう一つ。今...

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