第289章 賭博の借金を背負う

しばらくして、小椋京香はゆっくりと目を開けた。

「木村さん、お聞きしたいんですが……家族は、来てくれましたか」

私は押し黙り、すぐには言葉を返せなかった。

彼女の瞳からスッと光が失われていくのが見えた。どうやら、すでに察しがついているようだ。

私は小さく首を横に振り、胸の奥がチクッと痛むのを感じた。

「お母さん、さっきまではいらっしゃったの。でも、お金を受け取るとすぐ帰ってしまって……特に何も言わなかったし、残る様子もなかったわ」

本当は、小椋京香も心の中では分かっていたのだろう。私が言おうと言うまいと、結果は予想できていたはずだ。

下手な嘘をついて理由を取り繕うより、ありのま...

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