第320章 英雄、美女を救う

「大丈夫だよ、牧子。早く食べて、鍋が冷めちゃうから」

石川萌香はそう言って彼女を席に座らせた。

私たち五人は一つのテーブルを囲み、立ち上る湯気の中で笑い声と話し声が交差していた。

私は愛を失い、健康な体も持っていない。それでも、こうして心を許せる友人たちがそばにいてくれるのは、この上ない幸せだった。

食事が半ばに差し掛かった頃、福田翔陽の携帯が鳴った。

通話を終えた彼の顔色は、少し曇っていた。

福田翔陽の会社で少しトラブルがあったらしく、彼は先に帰ることになった。去り際、家に着いたら電話するようにと私に言い残していった。

やがて私たちもお腹がいっぱいになり、萩田牧子が会計に向か...

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