第331章 誰が甘い恋をしたくない?

「ずっと優秀なデザイナーになりたいって言ってたじゃない。デザイン部にいてこそ、もっと成長できるはずよ」

森本友紀の目頭がみるみる赤くなっていく。次に彼女が何を言おうとしているのか察しがついた私は、慌てて目の前のグラスを掲げた。

「ほら、今日は喜ぶべき日なんだから。早く涙を拭いて、みんなで乾杯しよ。これからは絶対に、もっと良くなっていくから」

食事は二時間近く続き、食べ終わる頃には夜の十一時を回ろうとしていた。疲れ切っていた私にはもうテーブルを片付ける気力さえ残っておらず、そのまま家事代行サービスに電話をかけて清掃をお願いした。

時間も遅かったため、萩田牧子と森本友紀はこのまま泊まって...

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