第348章 私たち、離婚しましょう

 山本綾野が言い終わるや否や、山本亜佐美がすかさず同調した。二人が口裏を合わせて騒ぎ立てるのを見ていると、ただただ吐き気がした。

 彼女たちのことなど放っておけばいい。どうせ私は山本家別荘の財産など欠片も当てにしていないのだから。

 山本宏樹がくれるべきものは、すでに受け取っている。

 一生かかっても使い切れないほどの額だ。あの世まで持っていけるわけでもないのに、これ以上欲張って何になるというのか。

 彼女たちが一体何のために骨肉の争いをしているのか、私には理解できなかった。

 私のような死にゆく人間にとって、お金は最も無価値なものだ。最も重要なのは健康な体であり、それこそがどれほ...

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