第394章 薬を盛られた

「俺を責めるな。こうなったのは全部、お前のせいだろ」

山本宏樹は目を血走らせ、じりじりと距離を詰めてくる。今にも理性の鎖が切れそうな獣――そんな気配。

「木村美玲。もう一回だけ聞く。本当に……そこまで冷たいのか?」

しゃがれた声。喉の奥から無理やり絞り出したみたいに、一音一音が重い。

背中を壁に押しつけ、私はできる限り平静を装った。

「山本宏樹、冷たいんじゃない。目が覚めただけです。私たちの間に、もう愛はありません。これ以上もつれたら、お互い苦しくなるだけ」

「苦しい? ……はっ。だから何だ」

山本宏樹は鼻で笑い、次の瞬間、乱暴に手を伸ばして私の腕をつかんだ。骨がきしむほどの力...

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