第400章 口ではそう言いながら本心は違う山本亜佐美

最後まで言い切る前に、山本亜佐美はもう私の意図を察していた。顔色がさっと曇り、唇を歪める。

「ふん。あの女が山本家の敷居をまたげると思ったら大間違いよ。浮気相手が産む子に、山本家の財産を継がせるなんて絶対にさせないわ」

私はわざと驚いたふりで肩をすくめる。

「山本亜佐美、そんなに熱くならないでください。ただの思いつきで口にしただけです。でも……松田未菜のお腹の子は、山本宏樹の血ですよね。こちらも、何か手を考えないと」

山本亜佐美はしばらく黙り込み、損得を天秤にかけるように視線を彷徨わせた。やがて、声を落として言う。

「美玲。実は私も、あなたと同じ気持ちよ。松田未菜の思い通りにはさせ...

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