第404章 偏愛

作業員たちは顔を見合わせ、どうやら私の提案が意外だったらしい。だが、先頭に立っていた男はなおも逡巡しながら言った。

「本当に保証できんのか? お前がトンズラしたら、俺らは誰に文句言えばいいんだよ」

私はバッグから会社の公印と、自分の私印を取り出した。

「会社名義でも、個人名義でも、保証書を書きます。それでいいですか」

印影を見た作業員たちの空気が、じわりと解けていく。彼らはひとまず待つことに同意し、そのうえで数人を私に同行させ、オフィスで賃金の前払い手続きをすることになった。

一通り手配を終えてオフィスへ戻ると、森本友紀はすでに北村社長のところの人間を連れて帰ってきていた。

北村...

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