第24章
『トゥルルルル――』
詩音はスマホを握りしめ、冷ややかな表情で部屋のドアの前に立ち、和也が電話に出るのを待っていた。
コール音が自動で切れるまで鳴り続けたが、結局電話は繋がらなかった。
どうやら徹底的に邪魔されたくないらしく、通知オフに設定しているようだ。いいご身分だこと。詩音の瞳に冷たい光が宿る。スマホを握り潰さんばかりに力を込めると、指の関節が白く浮き出た。
そのまま迷わず、琴音の番号をタップした。
今度はすぐに繋がった。電話の向こうからは騒がしい背景音が聞こえ、やがて琴音の澄んだ声がスピーカー越しに響く。語尾が少し跳ね上がっていた。
「もしもし?」
「私よ」
詩音は短く...
ログインして続きを読む
チャプター
1. 第1章
2. 第2章
3. 第3章
4. 第4章
5. 第5章
6. 第6章
7. 第7章
8. 第8章
9. 第九章
10. 第10章
11. 第11章
12. 第12章
13. 第13章
14. 第14章
15. 第15章
16. 第16章
17. 第17章
18. 第18章
19. 第19章
20. 第20章
21. 第21章
22. 第22章
23. 第23章
24. 第24章
25. 第25章
26. 第26章
27. 第27章
28. 第28章
29. 第29章
30. 第30章
31. 第31章
32. 第32章
33. 第33章
34. 第34章
35. 第35章
36. 第36章
37. 第37章
38. 第38章
39. 第39章
40. 第40章
41. 第41章
42. 第42章
43. 第43章
44. 第44章
45. 第45章
46. 第46章
47. 第四十七章
48. 第48章
49. 第49章
50. 第50章
51. 第51章
52. 第52章
53. 第53章
54. 第54章
55. 第55章
56. 第56章
57. 第57章
58. 第58章
59. 第58章
60. 第六十章
縮小
拡大
