第25章

詩音は彼を見つめた。その瞳の奥には嘲笑と、微かな非難の色が浮かんでいる。

「子どもの世話をするシッター、ちゃんと選んだの?」冷ややかな声で問いただす。

詩音の態度が軟化すると思っていた和也は、予想外の追及に顔を強張らせた。

「お前には関係ない」低く沈んだ声で返す。

「関係ない?」

詩音は冷たい表情のまま、お粥の椀をテーブルに置いた。ことり、と小さな音が響く。

「私が来なかったら、あの子、熱でどうにかなってたかもしれないのよ!」

氷のような声に、確かな怒りが混じっている。

和也は呆然とした。

無意識に二階へ視線を向けたものの、すぐに詩音の狂言だと決めつける。

シッターが細心...

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