第114章 友だちが欲しい

「……」

「いまのあんた、血の匂いと汗の臭いでリビングの空気を深刻に汚染してる」

シェーンが氷みたいに言い放つ。

「俺のテントに半歩でも踏み込んだら、アキレス腱を切る」

サイモンはしょんぼりして、リアムを見上げた。

「俺たち、実の兄弟だろ……?」

「消えろ」

リアムは余計な一言すらくれず、蹴りを入れる素振りを見せる。

サイモンはびくっと首をすくめ、薄っぺらいカシミヤのブランケットを一枚だけ抱えて、テントからいちばん遠い隅へ。そこで小動物みたいに縮こまり、ぶるぶる震えた。

それから数日。

ヴェラに厳しく外出禁止を食らったサイモンは、やることがなくて一日中うろうろしていた。

...

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