第14章 脳みそに虫でも湧いてんのか?

「切れたの?」

 シェリーはぱちぱちと瞬きをしながら、できるだけ無垢な五歳児に見える顔をつくった。

「お医者さんが接着剤でくっつけてくれないの?」

「頭ん中、虫でも湧いてんのか」

 リアムは鼻で笑い、ズボンの裾についた草をぱんぱんとはたくと、そのまま本館へ向かって歩き出した。

 その角刈りになったばかりの後頭部を見送りながら、シェリーは心の中で盛大に白目をむく。

 この一家、正気の度合いが日ごとに限界へ挑んできている気がする。

 週末の午後。シェリーはヴェラと一緒に、あの大きな総革張りのソファへもぐり込んでいた。

 テレビでは臨時ニュースが流れている。

「マアミ警察の発表に...

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