第22章 元々狂犬だ

ブラッドの鼻っ柱を蹴り折ってやっても、シェリーの耳がようやく静かになることはなかった。イリ国際の若様お嬢様どもは、表立っては手を出せないくせに、陰じゃ手段を選ばない。

靴の中の画鋲。サラダの中の虫。トイレで頭上から降ってくる汚水。

シェリーはやられっぱなしじゃない。

画鋲を仕込んだ女子は、シェリーに強力接着剤でドアノブへ貼り付けられ、泣き叫びながら二時間も校医を待つ羽目になった。汚水をぶっかけた男子は、シェリーに膝を蹴り砕かれて、そのまま便器に頭から突っ込んだ。

……ただ、いちいち鬱陶しい。

シェーンは、シェリー以上に鬱陶しそうだった。

あの日の昼休み。彼は珍しくタブレットを持た...

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