第42章 ミニチュア版

さっきまでシェリーはろくに見ていなかった。だが目を凝らしてみると、机に突っ伏して寝ている赤毛は――短くざくざく切ったベリーショートの女の子だった。名前はアン。

アンはワンサイズ小さく詰めた男子用の制服を着て、耳にはずらりと銀のピアス。今にも路地裏で殴り合いを始めそうな、チンピラの空気を纏っている。

そしてアンの隣で、変形ルービックキューブを指先だけで狂ったみたいに回している、ダークブラウンの短髪の男の子。トニー。

その子を見た瞬間、シェリーの口の中のポテトチップスが、急に紙みたいな味に変わった。

目を細め、顔をじっと観察する。まだ6歳。けれど将来の輪郭が、もう浮いていた。

高い鼻梁...

ログインして続きを読む