第64章 命が惜しくないのか?

スミスはブラックコーヒーを手に、ブラインドの前に立っていた。廊下の掲示板に群がり、指さしては囃し立てる生徒たちを眺める。

満足げにひと口、啜る。

「スミス」

職員室のドアが押し開けられ、禿げ上がった副校長が入ってきた。手には、廊下から引きちぎってきたコピー用紙が握られている。

「副校長先生も、あの二つの作文をご覧になったんですか?」

副校長は三歩を二歩で詰め、紙を机に叩きつける。声をぐっと落とした。

「お前、命が惜しくないのか?!」

「……どういう意味です? ただの妄想作文ですよ」

「妄想?」副校長は神経質に、残り少ない髪をわしっと掴む。額には脂汗がびっしりだ。「あの子たちが...

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