第127章 きれいな女の子には棘がある

夜見千絢はわざとらしく煙に巻くように言った。

「何人もいるよ。追いかけてくるんじゃない?」

「何人も? それで誰も追わないって、そいつら見る目なさすぎだろ」

宮本治樹は眉をひそめつつも、内心ではほくそ笑む。

――誰も追っていない。つまり、彼女にはまだ彼氏がいない可能性が高い。

「こんな可愛い子を放っておくとか、目が節穴だな」

得意げに言い放つ宮本治樹に、夜見千絢は冷ややかに笑った。

彼は知らない。彼女が言っている「何人も」は、兄たちのことだ。

夜見千絢は箸を止めず、淡々と続ける。

「知らないの? 綺麗な子には棘があるものよ」

「棘があってもいいさ。あれは自分を守るためのも...

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