第163章 こそこそ何をしている?

一言だけ言い置くと、夜見雲は夜見裕矢を相手にせず、そのまま車椅子の夜見千絢を押して病院のロビーへ向かった。

夜見裕矢はどうにもできず、先に車を駐車しに行くしかない。

夜見雲は夜見千絢を連れて、そのまま処置室へ。そこへ医師が彼女の姿を認めるなり、すぐ近づいてきた。

「遠野先生、いらっしゃいましたね。こちらで包帯を替えます」

夜見千絢は少しだけ目を瞬く。いつもは看護師がやってくれるのに、今日は医師だ。

処置室のほかの患者は、みな看護師に手当てを受けている。医師がつきっきりなのは自分だけ。夜見千絢は腑に落ちないまま口を開いた。

「今日は、先生がやってくれるんですか?」

医師はにこやか...

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