第206章 本当に心が動いた

あと一歩で、彼女たちは目的を果たせるはずだった。けれど結局、夜見千絢に踏みつけられて終わった。

夜見美羽はどこか寂しげに言う。

「まだ分からないの? 無駄よ」

この家に何年もいたのに、彼女にはヘリの一機すら回ってこなかった。夜見千絢とは、土台が違う。

「はぁ……」

雲田司奈が吐息を落とし、憎々しげに唇を尖らせる。

「全部あの夜見千絢のせいよ。あの子、ほんっとに腹黒いんだから」

「私って……本当に、あの子より劣ってるのかな」

夜見美羽の声は、すっかりしおれていた。

「そんなふうに思っちゃだめ!」

雲田司奈は一瞬で顔色を変え、慌てて美羽を励ます。

「美羽は選ばれた側でしょ。...

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