第209章 奇妙な依頼

「遠野奏斗を連れて帰ったってことは、あの女は奏斗のことを疑いもしないってことだ。だったら奏斗を利用して、あの生意気なやつを片づけられるかもしれない」

このところ、橋本祐徳はずっと機会をうかがっていた。だが、あの生意気なやつはとにかく一人になる瞬間がない。

橋本佑香は即座に意図を汲み取る。

「ちょうどいいじゃない。さっき遠野奏斗が、あなたのお見舞いに行くって言ってたわ。その機会に、あの生意気なやつを消しちゃえば?」

「……確かに、綿密に段取りを組む必要があるな」

橋本祐徳の目が、いっそう陰る。

「うん。でも、こういうのは早いほうがいい。あの生意気なやつが今ものうのうと生きてるって思...

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