第21章 これが呼んだ医者?

雲田司奈の呟きを耳にした途端、彼女は鼻で笑った。

「あり得ない。見間違いでしょ。白坂家って、誰でも来られる場所じゃないんだから」

遠野千絢が夜見家に戻ったばかりなのは知っている。たとえ両親が白坂のおじい様を見舞いに来たとしても、わざわざ彼女まで連れてくるはずがない。まして、さっき見えた黒い車は夜見家の車ですらなかった。

――なら、雲田司奈の見間違いに決まっている。

「……だよね。あの子、そもそもここに来る資格なんてないし。私が見間違えたんだわ」

雲田司奈も、さっきの推測を自分で打ち消した。

彼女の中では、遠野千絢は自分の家に足を踏み入れる資格すらない。まして白坂家など、論外だった...

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