第22章 これはふざけているのか?

だが、成人したばかりの見習いを寄越すだなんて――さすがに人を馬鹿にしている。

胸の奥に小さな不快は湧いたものの、白坂おじい様は礼を崩さず、穏やかに問いかけた。

「君は……チナ先生のお弟子さんかね」

遠野千絢は、自分の年齢では名乗ったところで信じてもらえないと悟り、あえてその言葉に乗った。

「……まあ、そんなところです」

自分がチナだ。弟子にするかどうかなど、本人の気分ひとつでいい。

「弟子」という単語を聞いた瞬間、白坂柊真の表情がすっと沈んだ。

この二年ほど、難病ばかりを診る正体不明の名医がいる――そんな噂は彼も耳にしている。最初は柊真も当たろうとしたが、結局、市内の医者のほう...

ログインして続きを読む