第26章 やはりこの人から遠ざかったほうがいい

白坂柊真は周りの様子をひと目で見回し、満足げに小さく頷いた。

同じ頃、病床に横たわる白坂のおじい様は院長の説明を聞き終えると、きっぱりと言った。

「ほかの医者はいらん。この先生に診てもらえばいい」

さっきの危険をくぐり抜けたばかりだ。じいさんにとって、いま目の前の小娘ほど信用できる存在はない。ほかの医者など、使う気になれなかった。

おじい様の言葉を聞き、遠野千絢は内心で理解する。いまこの人は、たぶん自分しか信じられないのだろう。――まあいい。手を出した以上、最後まで面倒を見るか。どうせ稼ぐ金は同じだ。

白坂家はどう見ても金持ちだ。診療費も少し上乗せして構わない。

いまの家も裕福で...

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